公益社団法人畜産技術協会は、国や国際協力機構(JICA)が実施している、畜産に関する種々の技術協力のための支援事業を実施しています。
なぜ国際協力をするのでしょう?
開発途上国では、貧困、食糧、教育、医療等多くの問題を抱えており、経済大国となった日本に対しては、経済力に見合った役割りを果たすことが要求されています。
農林水産分野における海外技術協力は、開発途上国の社会・経済において農業部門が大きなウェイトを占めていることから、食糧問題の解決を始め、社会の安定や自立発展にとって不可欠なものとなっています。
協力の成否は”人”にかかっています
国際協力は、先進国から開発途上国に物や資金を与えるだけというものではなく、両国関係者の相互交流の中で育てられるものです。特に、技術協力については、お互いの文化や社会の違いを認識し、理解しあいながら、その国の実情に即した技術の移転を図ることが不可欠です。
このようなことから、畜産技術協会でも、開発途上国からの要請に対応して、これまで多くの専門家の方を海外に派遣し、多くの成果を上げていただきました。
しかし、近年では、これまでの技術協力の成果もあり、海外の家畜飼養管理技術も向上し、協力要請が著しく減少しています。
このため、現在、畜産技術協会では、JICAから業務委託を受け、農研機構 動物衛生研究部門において、「開発途上国の家畜衛生に従事する担当者を対象とした家畜疾病診断技術研修会」を毎年度4カ月間実施しています。