私たちは、畜産技術情報の収集・発信を通じてわが国の畜産の発展と生活に必要な畜産物の安定供給に寄与することを目指しています。

ウールの洗い方

フリースの準備

フリースは、スカーティング・ソーティング(裾物処理)をしておく。ウールを落とさないように軽く持ち上げ、振ってウールの中に入っている細かいゴミなどを落とす。

脂をよく落とすとき(染色するとき)

  • 洗い層に60~70°C,ウールの重量の30~40倍量の湯を用意し、毛糸洗い用の洗剤を溶かして洗い液とする。洗い液にウールを静かに入れ、30分から一昼夜温度が下がるまで浸す。押したり揉んだりしない。湯の温度が下がりきらないうちに取り出す場合は、自然放冷する。洗濯機の脱水機で軽く脱水する。なお、本洗い前に、洗い層にぬるま湯(37・38°C)をたっぷり入れ、ウールを20~30分浸し、汚れと脂を除去する方法もある。
  • 2回目の洗いとして、30~40°Cの湯に1回目の半分量の洗剤を溶かしてウールを浸す。汚れは浸しておくだけで殆ど落ちるが、落ちにくい部分(主に毛先)はつまみ洗いをする。押したり揉んだりするとフェルト化するので気をつける。軽く脱水する。
  • すすぎは、30~40°Cの湯の中にウールを入れ、ゆらゆらと動かす程度で2回繰り返す。軽く脱水する。
  • 乾燥するときは、一房ずつ取り、網戸、セーターを干すネット、すだれ等に広げて干す。

洗毛の容器等

洗い

タライ

ベビーバス

衣装ケース

脱水

洗濯機(全自動)
*全自動は洗い層としても使える

乾燥

干し台

すだれ

網戸

洗剤(商品名)

  • モノゲン(粉末、液体)
  • エキセリン(液体)
  • アクロン(液体)
  • ドライアップ(液体)
  • 中性洗剤等ウール用洗剤

使用法をよく読んでからお使い下さい。

脂を残すとき(オイルヤーンを作るとき等)

  • 水(洗剤を入れていない)に、30分~1時間ウールを浸す。汚れのひどい部分はつまみ洗いをする。軽く脱水する。
  • きれいな水ですすぎを2回繰返す。軽く脱水する。
  • 乾燥する方法は、脂をよく落とすときの方法と同じ。
  • 脂の残り具合はあとで調整する。水だけで洗っているので、脂も汚れも当然落ちにくい。ウールの状態によっては、脂でべたべたするものもある。もう少し脂を落としたいときや、白く仕上げたい場合は、ぬるま湯や洗剤を少々使用してもよい。

ウールに適した洗い方の試み

めん羊の品種により脂の質や量が異なり、また、個体(飼い方)により、脂の量や汚れの程度が異なるので、洗剤を溶かした液に浸す前に、湯に浸したり、湯の温度、洗剤の量、洗い方等を色々試してみて、自分なりの洗い方を見つけることが大切です。