近年、各地域の草地や飼料作物畑等への帰化雑草の侵入や、毒性のある植物による家畜の中毒の発生が注目され、畜産技術者を含めた多くの関係者から、当協会が出版した「写真で見る外来雑草」及び「写真で見る有毒植物と中毒」を統合した書物の出版が強く望まれていました。
また、一般の読者に、農業現場を含めた自然界における牧草、雑草及び毒草についての理解を深めてもらうことを目的に、上記の二つの出版物の内容に、当協会が平成16年に出版した「草地科学実験・調査法」に掲載した牧草の項目を加えるとともに、最新の情報から必要と思われる植物を追加し、「牧草・雑草・毒草図鑑」として出版した図鑑です。わが国の草地・飼料畑に関連する植物はほぼ網羅しています。
構成
1.カバーしている草種
牧草・飼料作物編:80種、草地雑草編:180種、有毒植物編:40種
2.構成
植物の特徴がわかるカラー写真(合計800点)。植物の名称(科名、和名、学名、英名)。原産地。形態的特徴と類似植物との見分け方。開花時期、生育期間。必要に応じて解説した項目(生活型、分布、生育・侵入場所、生育状況、利用状況、被害状況、防除方法、有毒植物編では中毒・毒性物質などのコラム)など。
図鑑・事典として利用するには、目次及び和名索引、学名索引、英語名索引から目的植物を調べることができる。
各編に参考文献を記載。
3.体裁
B6版、288頁、ビニール表紙、野外で持ち運び可能な図鑑となっている。