稲発酵粗飼料の肥育牛への給与技術に関するマニュアル
平成１７年３月 社団法人 畜産技術協会 Ａ４版
概要
社団法人 畜産技術協会では、平成９年度より農水省の畜産再編総合対策の肉用牛高度肥育技術確立事業を実施し、その全国段階における推進部分を担当した。
この事業は平成１４年度から、日本中央競馬会特別振興資金による（財）全国競馬・畜産振興会の畜産振興助成事業の畜産振興対策支援事業の中の飼養管理新技術確立・普及推進事業に組み替え再編されて、稲発酵粗飼料の肥育利用など農家に導入を急ぐ必要のある新しい技術の情報収集、実態調査等の農水省の生産振興総合対策事業による共同試験研究成果の取りまとめ、それらの収集技術情報の普及啓発を行う事業も併せて１３年度までと同様の態勢で開始した。
黒毛和種牛高度肥育技術に関する共同試験については、毎年度事業報告書を作成し、技術マニュアルとして「ビタミンＡコントロールを用いた効率的肥育技術Ｑ＆Ａ Vol.１及び Vol.２」と「牛肉の品質評価のための理化学分析マニュアル」を作成した。
平成１６年度においては、本報告書「稲発酵粗飼料の肥育牛への給与技術に関するマニュアル」のほか「ビタミンAコントロールを用いた効率的肥育技術Ｑ＆Ａ Vol.２」を作成した。
稲発酵粗飼料はわが国の水田を利用した粗飼料として、現在、品種開発、栽培技術、収穫・調製技術、給与技術の開発が取り組まれているところですが、肉用牛とくに肥育牛への給与技術に関する情報が少ないことから、最新技術情報をとりまとめたマニュアルへの要望が高まってきた。
本マニュアルは、これまでに得られた稲発酵粗飼料の肥育牛への給与技術に関する最新の情報をできるだけ広く取り上げるとともに、必要最小限の品種、栽培、収穫調製技術に関する情報を取り上げた。
さらに、稲発酵粗飼料だけでなく、一部で利用されている飼料稲の乾草利用、籾・玄米の利用についても取り上げた。
構成
Ⅰ．稲発酵粗飼料（ホールクロップ）
１．稲発酵粗飼料とは
２．稲発酵粗飼料とは 生産と収穫調整
３．稲発酵粗飼料の成分特性と栄養価
４．稲発酵粗飼料の肉用牛への給与
５．経営評価
６．先進事例の紹介
Ⅱ．その他の飼料稲の利用
１．飼料稲の乾草利用
２．籾・玄米の利用
参考資料
推進委員及び執筆者
あとがき